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【大学生の学費は誰が払うべき?】親・子・奨学金のメリット・デメリットと後悔しない決め方

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導入:学費問題は“正解”がない。大切なのは「納得」

「学費は親が払うべき?」「子どもが払うべき?」──答えは家庭ごとに異なります。重要なのは、データに基づいた現状認識と、親子での合意形成です。本記事では最新の学費相場、親/子どものそれぞれのメリット・デメリット、実際の体験談、奨学金や支援制度の使い方、話し合いの具体手順までを網羅します。

大学生の学費負担の現状(最新データ)

まずは数字を押さえましょう。学費の“重さ”が分かれば、現実的な選択肢が見えます。

  • 国立(学部):授業料は年度により差がありますが、目安は 授業料 約535,800円/年、入学料 約282,000円。初年度の総額は約 817,800円(例)。一部大学では制度改定により授業料が変動するケースがあります。

  • 私立(学部平均):初年度納入金の平均は約 1,477,339円(授業料+入学金+諸経費)。学部(文系/理系)で差が出ます。

  • 私立医学部:初年度で 約500万円前後 になることが多く、学費は非常に高額です。

  • 奨学金の利用:給付型含め、何らかの支援を受けている学生は一定割合に達します(制度や年による)。

※ 数値は目安です。大学や年度により異なるため、必ず大学公式ページや文科省・JASSOの最新データで確認してください。

「親が払う」・「子が払う」それぞれのメリット・デメリット

親が払う場合のメリット

  • 学業や課外活動に集中できる(バイト時間を減らせる)

  • 奨学金返済の負担が子の将来に残らない

  • 経済的安定が学業・就活の支援に繋がるケースが多い

親が払う場合のデメリット

  • 親の老後資金や生活に影響を及ぼす可能性がある

  • 子どもの金銭感覚や自立心が育ちにくい場合がある

  • 家族内に「お金の期待値」が発生し、摩擦が起きることも

子どもが払う場合のメリット

  • 自立心や金銭管理能力が育つ

  • 「自分が払う=責任感」が身につくケースが多い

  • 奨学金や給付の併用で無理のないプランが作れる

子どもが払う場合のデメリット

  • 学業とバイトの両立による学業不振リスク

  • 奨学金(有利子)の返済が将来の重荷に

  • 大学選びが学費優先で制限されることがある

実例(体験談) — 現実の“落としどころ”

体験談A:親全額で学業に専念(私立文系)
両親が授業料と生活費の一部を負担。本人は週1のアルバイトに留め、研究・インターンに注力。結果として早めに就活で内定を得られたが、親は老後資金の調整を余儀なくされた。

体験談B:分担+給付型(国立→私立理系)
本人は授業料の3割をアルバイト+奨学金(給付)で賄い、残りを親が負担。学期ごとに負担割合を見直す約束にし、学業に影響が出ないように調整した。

体験談C:奨学金フル活用+生活費は自己負担
家計が厳しいため、給付型奨学金と第二種の併用で学費を確保。生活費はアルバイトで賄ったが、学業との両立に苦労した。支援制度の申請時期を早めに確認したことで救われた。

奨学金・支援制度の使い方(具体例と申請時期)

主に活用する制度とポイントは以下のとおりです。申請時期・条件は年度ごと・大学ごとに変わるため、公式情報を必ず確認してください。

  • JASSO(日本学生支援機構):第一種(無利子)、第二種(有利子)、給付型(条件あり)。申請時期は大学入学前〜在学中で異なります。

  • 大学独自の奨学金・授業料免除:成績や家計基準で決まるため、各大学の奨学金ページを確認。

  • 自治体・NPOの給付型:地域限定の支援がある場合があるので、自治体の窓口をチェック。

  • 教育ローン:民間のローン。金利や返済条件を比較検討することが重要。

簡易シミュレーション例(表)

項目 金額(円)
年間学費(目安) 1,500,000
給付型奨学金 -300,000
第二種奨学金(年) -500,000
自己負担(初年度想定) 700,000

※ 第二種は返済が必要です。利息・返済期間を加味して家計シミュレーションを行ってください。

親子で学費の話し合いをする3つのステップ(ワークシート付き)

  1. 家計の見える化
    固定費(住宅ローン・光熱費等)・変動費(食費・交通費)・教育準備金に分けて一覧化。家族で共有できるシート(Google スプレッドシート等)が便利です。

  2. 分担パターンを提示する
    例)① 親全額 ② 親7:子3 ③ 親5:子5 ④ 奨学金併用。各パターンのメリット・リスクを比較しましょう。

  3. 第三案(奨学金・免除・教育ローン)の検討
    条件と申請期限を確認し、選択肢に加えます。合意事項はメールなどで書面として残すと後のトラブルを防げます。

FAQ(よくある質問)

Q1. 親が全額負担すると子どもが甘える?
A. そのリスクはありますが、事前に「学業目標」や「家庭内ルール(成績基準など)」を決めることで回避できます。条件付き支援(成績連動など)も検討しましょう。

Q2. 奨学金の返済はどれくらい大変?
A. 借入額・利率・返済期間によります。例として300万円を年利1.5%で20年返済すると月々の負担が発生します。返済シミュレーションで具体金額を確認することが重要です。

Q3. 学費が理由で進学を諦めるべき?
A. 経済的理由は重要ですが、奨学金・給付・国立/私立の比較、専門学校や通信制など選択肢を検討してから判断してください。短絡的に諦めないことが大切です。

まとめ:後悔しない学費の決め方(チェックリスト)

  • ① 家計を正確に把握する(固定費/変動費/準備金)

  • ② 複数の分担パターンを提示し、メリット・デメリットを比較する

  • ③ 奨学金・大学独自の免除制度を早めに調べる

  • ④ 合意は書面(メール等)で残し、半年ごとに見直す

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  • 奨学金まとめ(内部リンク)

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出典・参考(公開記事に必ず追加してください)

  • 文部科学省(学費関連データ)

  • JASSO(学生生活調査・奨学金情報)

  • 各大学公式(授業料・入学金ページ)